日本医学教育学会(21−22期) 学習者評価部会
ちょっとアドバイス
なお、20分の観察評価で、すべての項目を評点するのは難しいかと思います。「4.臨床判断」、「6.マネジメント」は先ほど示したように、診察終了後に観察評価者から学習者に質問し、その回答の様子をみることでも評価は可能ですが、治療方針に関わる「マネジメント」など十分な評価が行えないこともしばしばあるでしょうから、その際は「評価不能」を選択してもよろしいかと思います。
さて、これまでに医学生の「レベル4」基準に尺度を記載しました。
医学生のMini-CEXの評点においては、6つの段階がありますが、現時点では「レベル4」を基準に、赤線で示した、学習者の成長の段階を想像しながら、「レベル1~6」と評点するしかなさそうです。
しかし「レベル1」とは臨床実習前の段階で「共用試験CBT/OSCE」を合格した学習者とは到底思えないレベルを意味し、「レベル5、6」は臨床実習を修了し、post-CC OSCEや医師国家試験を合格し、臨床研修業務を経験した初期臨床研修医レベルを意味することとなります。
このように考えていくと、多くの評価が「レベル3、4」に集中することが予想されます。
極論を言えば、医学生であればレベル4以上か、4未満かの判断を擦り合わせればよいのかもしれません。