日本医学教育学会 第17期倫理・プロフェッショナリズム委員会主催
第4回・第5回医学教育シンポジウム

当委員会では、近年急速に発展しつつある学際的な「道徳性の科学」に基づいた新しい「医のプロフェッショナリズム」の確立を目指して、3回のシンポジウムを開催して参りました。第1回(平成22年11月3日)には「商人道」と「信頼理論」、第2回(平成23年6月4日)には「道徳感情による利他行動」と「知性としてのモラル」、第3回(平成23年12月11日)には「情動的意思決定の脳科学」と「進化生物学的知見を教育に適応することの倫理的問題」について、それぞれのエキスパートにお話しを頂きました。当初はこの3回で終了の予定でしたが、会員各位から継続を望む多数の声が寄せられ、今年度にさらに2回のシンポジウムを開催することとなりました。
第4回では、5回のシンポジウムを企画した野村委員が、過去3回のシンポジウムや「道徳性の科学」に関するその他の最新の知見を振り返りながら、進化生物学に基づく「道徳性の科学」が医のプロフェッショナリズムの議論にどのように影響し得るのかを解説します。
そして、「進化教育学」を提唱しておられる慶応義塾大学文学部教授の安藤寿康先生をお迎えして、ヒトの道徳性はどこまで遺伝と家庭環境で決定して いるのか、教育によって道徳性を身につけることはどこまで可能なのかについて、双生児研究を中心とする知見をご紹介頂きます。
さらに1ヵ月後の第5回では、600万年前の祖先を我々と共有するチンパンジーとボノボという対照的な霊長類が持つ道徳性の萌芽について、若くしてチンパンジーの道徳性研究のトップを走る京都大学霊長類研究所助教の山本真也氏と、京都大学霊長類研究所のボノボ研究の伝統を受け継ぎ世界をリードして来られた同教授の古市剛史氏に基調講演を頂きます。
発展著しいこの分野の最新の知見と議論を、どうぞお楽しみ下さい。
第4回 平成25年9月22日(日)13:00〜16:00
杏林大学医学部総合医療学教室・教授 (当委員会委員)     野村英樹
慶応義塾大学文学部人文社会学科人間関係学系教育学専攻・教授  安藤寿康 氏
第5回 平成25年10月20日(日)13:00〜16:30
京都大学霊長類研究所社会生態部門・教授            古市剛史 氏
京都大学霊長類研究所ヒト科3種比較研究プロジェクト・特定助教 山本真也 氏
会 場 銀座ルノアール貸会議室プラザ八重洲北口
東京都中央区八重洲1-7-4 矢満登ビル5階
(JR東京駅八重洲北口から徒歩2分、Cafe Renoirニュー八重洲北口店 5階
対 象 医師のプロフェッショナリズムにご興味をお持ちの全ての方
参加費: 無料
申込み: 不要(直接会場にお越し下さい)
問合せ先: 第17期倫理プロフェッショナリズム委員会
医学教育シンポジウム担当:野村英樹(hnomhnom@gmail.com)